梅雨前に備える！住まいの湿気対策とカビ予防

カビは、菌糸と呼ばれる糸状の細胞からなる菌類の一種で、特に湿気を好み、大量に繁殖します。

住まいの中でも至る所で見られ、嫌気がさした経験がある方も多いのではないでしょうか。

カビは住まいの劣化を招くだけでなく、喘息やアレルギー性鼻炎、アトピーなどの健康被害の原因となることもあります。室内1㎥中には、数百個から数千個のカビの胞子が常に浮遊していると言われています。これらの胞子が壁などの表面に付着し、70%以上の湿度、20〜30℃の温度、さらに汚れなどの栄養源があると、驚くほど繁殖していきます。まさに、梅雨はカビにとっての天国と言えるでしょう。

カビは、場所や条件によって生える種類が異なります。代表的なものには、黒カビ、コウジカビ、青カビ、白カビがあります。

•黒カビ：キッチンや風呂など、湿度が高めの場所に発生します。浴槽のゴムパッキンなどで見かけた方も多いのではないでしょうか。ちなみに、赤いカビのようなものもありますが、これはカビではなく酵母菌の一種で、黒カビの栄養源となるものです。赤いカビのようなものを見つけたら、黒カビ発生の前兆と考えても良いでしょう。　

•コウジカビ：醤油や味噌などに使われているカビですが、毒性を持つコウジカビもあり、乾いた場所でも繁殖するという難敵です。発がん性があり、危険なカビです。

•青カビ：パン、餅や果物などに生えやすいカビです。

•白カビ：自然食品をはじめ、木材でできた床や壁などに生えやすく、押し入れの中に繁殖しているケースもあります。白カビには健康を害さないものから、毒性が強く臓器に障害を起こす危険なものまでさまざまな種類があります。

カビの発生を防ぐには、湿気、温度、栄養というカビにとっての好条件を作らないことが大切です。

そのためには、何よりも換気が重要になります。住まいの中をこまめに換気することで、湿度を下げ、結露の予防にもつながります。1時間に1回、5〜10分程度の換気が有効とされています。

雨の日だからといって換気をしないのは、室内の湿気が密閉されることになり、湿度の上昇を招きます。激しい降りでなければ、雨の日にも換気をしましょう。どうしても窓を開けられない場合は、サーキュレーターやエアコンのドライ機能などを使うこともおすすめです。また、キッチンの換気扇を常に回しておくのも効果が期待できます。

カビと言えば、水まわりがもっとも気をつけたい場所です。カビを繁殖させないために、できるだけ水分は残さないようにしましょう。

•浴室：入浴後、50℃くらいの熱いお湯をシャワーで全体的にかけると、付着した雑菌や汚れが流れ落ちて、カビが発生しにくくなります。その後、水をかけて室内をクールダウンし、水気を拭き取ることが大切です。また、シャンプーなどの備品を床に置かないようにすることもカビ予防に効果的です。

•洗面所やキッチン：こまめに水分を拭き取り、その後アルコール除菌スプレーを吹きかけると、カビの予防になります。

家具も配置次第でカビの発生予防につながります。例えば、タンスなどは壁にピッタリとつけないようにしましょう。密着してしまうと空気の流れが止まってしまうからです。冷蔵庫も壁から5〜10cmくらい離すのがベターです。

カビ対策のためのグッズも活用しましょう。アルコール除菌スプレーをはじめ、除湿シート、湿気取り剤、除湿器などをフル活用して、カビの発生しにくい環境を作りましょう。

とは言っても、カビ退治は簡単ではありません。住まいの中のカビは、こまめな掃除で多少は軽減できますが、見えない部分にも粘り強く繁殖しているものです。そこで、カビ対策リフォームという方法があります。カビの発生を抑えて、根本的な解決につなげることも可能です。

例えば、窓の結露が原因のカビには二重窓が有効です。リフォームによって、カビから住まいとご家族を守ることが期待できます。

畳や絨毯、クッションフロアにカビが生えている場合、多くは床下からの湿気が原因となっています。床下換気扇を設置することで、湿気を逃がすことができます。また、カーペットから掃除のしやすいフローリングへの張り替えも有効です。カビだけでなく、ダニ対策の効果も期待でき、アレルギーが気になる方にはおすすめです。

クリンプロでは、お客様のご自宅を調査し、カビ発生の原因を特定して、最適なリフォームをご提案します。本格的な梅雨を迎える前に、カビ対策のリフォームを考えてみませんか。