大掃除はくれぐれもご注意を。vol.1

じつは危険と隣り合わせ?

大掃除。一年の最後なのだから、するのが当然。

新しい年を迎えるためには、欠かせない。人それぞれ様々な理由や動機で年末恒例の行事に、立ち向かっています。日本の冬の風物詩と呼んでも差し支えないイベントなのです。

今をさかのぼること、平安時代には一般庶民へ広がったという説もあるとのことで、日本人のDNAに深く刻まれているのかも知れません。
今年もきっと、全国各地で、大掃除絵巻が繰り広げられるはずです。皆さんのお宅でも、もちろん、大掃除に精を出すことでしょう。
でも、ちょっと待ってください。じつは大掃除、危険と隣り合わせなのです。

えっ?大掃除と救急搬送?

クイズです。さて、月別で最も多く救急車が出動するのは、何月だと思いますか?

大掃除の話をしたばかりなので、勘のいい方には簡単なクイズだったかも知れません。
そうです。じつは12月が最も多く救急搬送されているのです。これは東京消防庁管内の令和4年のデータなのですが、これによると、平成30年から令和4年までの5年間で12月に救急搬送された人は、623人。ほかの月に比べると、なんとほぼ倍以上の数字となっています。この大きな要因が、大掃除なのです。

大掃除で救急搬送?と、首をかしげたくなる気持ちもわかります。しかし、事実は、事実。たとえば発生場所は、居室・寝室がダントツのトップで、その後、浴室・脱衣所が続きます。
さらに掃除中のどのような事故で救急搬送されたのかを見ていると、「転ぶ」事故が圧倒的に多く約4割を示しています。次に、「落ちる」事故が続いています。
つまり、掃除中に居室で転ぶ。そんな状況で救急搬送されるケースが浮かび上がってくるのです。また、「落ちる」事故の場合は、階段がトップ。住み慣れた我が家でも、けっして侮ってはいけないのです。

注意したいポイントは、これだ。

東京消防庁のページで、こんなケースが事例として紹介されていました。

「自宅の庭で脚立に乗って窓を清掃していたところ、バランスを崩して脚立から墜落した」あるいは「浴室内で脚立を使用して天井を清掃していたが、片足を浴槽のふちに置いたところ、濡れていて、すべって転倒した」、「自宅で清掃中、レールから外して壁に立てかけていた引き戸が倒れてきて、転倒した」などなど。
高齢者ばかりでなく、若い人もこうした事故に遭っているのです。たかが大掃除と、甘く見てはいけないのです。 では、どんなことに注意すればよいでしょうか。事故防止のポイントをご紹介します。

①高い所を掃除する際は、安定した足場を選ぶこと。降りる際は、バランスを崩したり、足を踏み外さないよう十分注意すること。

②滑りやすい場所で掃除をする際は転倒に注意し、足場が濡れている場合は事前に拭き取ること。

③年齢や個々の体力を勘案し、無理な作業は控えること。

④怪我を防止するために手袋を着用すること。

⑤洗剤の混合使用による有毒ガス事故の危険もあり、洗剤を使用する際は、容器に書かれている注意事項をしっかり確認すること。

これらの注意点に気を付けるだけでも、事故のリスクは少なくなるはずです。

プロに依頼するという選択肢もある。

大掃除を良い機会として、住まいの点検を行うのも、お勧めです。

例えば、住宅用火災警報器の点検や本体の交換。ホコリなどの汚れによって火災を感知しにくくなるので、チェックしてみましょう。
また、家具類の転倒・落下などの防止対策、あるいは長期間コンセントに差し込まれているプラグに埃などがついてトラッキングと呼ばれる火災を引き起こすことがあります。大掃除のついでにコンセントも要チェックです。
大掃除は、住まいの安全を再点検する機会でもあるのです。

住まいの隅々まで見違えるほどきれいに掃除して、厳かな気持ちで新年を迎える。そんな素敵なイベントが、台無しにならないように、くれぐれも注意して、今年の大掃除に臨んでください。

高齢者のご夫婦だけで生活しているため、広い住まいの大掃除は難しい。遠方に暮らす両親の住まいを掃除して新しい年を迎えさせてあげたい。
そんな皆さんには、掃除のプロフェッショナルという味方がいます。思わぬ事故で救急搬送。そんな危険もある大掃除には、プロに依頼するという選択肢もあるのです。

※データなどは、東京消防庁のホームページを参考にしています。

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/nichijou/cleaning.html

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