お困りですか？お墓参りと掃除のお話

お墓参り。年に一度、あるいは二度くらいしか行けない、という人も多いのではないでしょうか。

ひさしぶりに、故人をしのぶためにお墓に行ってみると、ひどく汚れていたり、鳥の糞や雑草で無残な有り様になっていたり。
そこで、墓掃除ということになるのですが、そこにも基本があります。何気なく行っていた墓掃除。あらためて、基本を確認してみましょう。
新しい気づきがあるかもしれません。最近では、お墓が遠く離れた場所にあるなど、さまざまな理由から代行業者に墓掃除を依頼する人も多くなっています。
ご自身で掃除をしても、代行業者が行うにしても、基本は、おさえておきましょう。

さて、お墓の掃除に、どの時間帯がが正しいという決まりは存在しません。

大切なのは、敬う気持ち。ただ、一般的には午前中が良いとされています。これにも諸説あるのですが、何よりもお墓参りを最優先に考えていますよ、あなたは大切な存在ですよ、と、思う気持ちを伝えるためだと言われています。
確かに、日が陰ってからのお墓参りは、あまりイメージできませんね。さて、みなさんはお墓に到着してから、どんな段取りでお墓参りを行っているのでしょう。ここから、スタンダードなプロセスをご紹介しましょう。ただ、宗派やご家族それぞれで、作法なども異なるでしょうから、あくまでも、ノーマルな流れです。

まず、お墓を前に、手を合わせます。この合わせ方も、宗派による違いがあるなど、ひとことでは言えないのですが、故人を思い出しながら心静かに行いましょう。

さて、いよいよ掃除となります。みなさんはもちろん用意されていると思いますが、軍手、ほうき、チリとりなどは必需品です。これは霊園やお寺に用意されていることもありますが、お盆や年末年始などは多くの方々がお参りに訪れる時期ですから、持参するのが良いでしょう。
お墓掃除の最初は、お墓を覆っている雑草やゴミなどをきれいに取り除くことから。そして墓石の掃除となるのですが、水洗いが基本です。墓石は水洗いを基本とし、洗剤は使用しないほうが良いでしょう。墓石を痛める可能性があるからです。どうしても洗剤でという方は、墓石用洗剤をおすすめします。

水がたっぷり浸みた布などで汚れを落としていきます。

なかなか汚れが落ちないときには、タワシも良いのですが、金タワシは墓石を傷つけるのでNG。文字部分などの汚れには、歯ブラシを使う人も多いようです。
ここで注意。お酒やジュースを墓石にかけるシーンを見かけることがありますが、これも墓石を劣化させる可能性があるので、控えましょう。また、お供え物は、供えたのち、食べてもマナー違反ではなく、鳥などの被害も考えられるので、放置せず、食べるなり持ち帰るなり、お墓に置いておくことはやめましょう。
そして、花立てなども中をきれいに洗って、終了。墓石がすぐに乾かない場合は、乾いたタオルで念入りに拭きましょう。そしてお別れを告げ、お墓をあとにします。

お墓参りは、以前は、家族の大切な行事でした。時代は変わり、お墓は日常生活とは切り離され、身近な存在ではなくなっています。

遠く故郷を離れ、都心に生活の拠点を移し、しかも親類縁者もいなくなっているケースなど、お墓参りのために帰郷することはハードルも高いでしょう。そこで、近年クローズアップされ、ニーズが高まっているのが、お墓掃除の代行サービスです。事情は、人それぞれ、なかには高齢のためお墓掃除に行けないという人もいます。
代行サービスは、いわばプロフェッショナルの仕事。利用者からは、見違えるほどきれいになったという声も聞かれます。お盆のお墓参り、お墓掃除の選択肢に加える方も少なくないようです。